母が父の好きな料理を作った。
私はご飯をついであげた。
蝋燭に火をつけて、線香をあげた。
ご飯を食べてて切なくなった。
父の遺影に話しかける母。
それを食べながら聞いてた。
もう慣れてきた筈なのに、苦しくて切なかった。
だから、殆ど食べずに部屋に戻ってきた。
そして、少し、泣いた。
父がいつも見てたテレビ番組も、何故か色褪せて見えて。
バラエティなのに、笑えなかった。
何故今頃涙が出てくるんだろう。
父の妹とその旦那さんと電話で喧嘩した。
ちょっと前に。
お母さんのことを他人だと言った旦那さん。
あなたこそ他人だと思った。
何も心配してなかった癖に。
何も手伝わなかった癖に。
自分なりに一生懸命やったならそれでいいかもしれない。
でも、そんなの言い訳にしか過ぎない。
肝心なときに何もせず、それなのに兄弟愛だの家族愛だのと言い出す。
都合がよすぎるよ。
旦那さんは、殴りこみにいくぞ的な事を母に言った。
だからどうした。
その言葉を、私の父の前で言ってみろ。
大切な人を傷つけるのは許さない。
私がそう思ってるように向こうも思ってる。
でも、あの他人たちは聞く耳持たず。
父の顔を見て泣くぐらいなら、何かしてほしかった。
私たちの暮らしが、精神が、どんな状態なのか考えもしない。
それは私も一緒かもしれない。
でもね、私たちは貴方たちとは違う。
涙をながしても、蝋燭に火をつける度切なくなっても、立ち止まりはしない。
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